自分は「何をするのか」という難問

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私は「起業したい」「新しいビジネスをつくりたい」という人からコンサルティングやコーチングの依頼を受けます。その中で「何を事業テーマにしたらいいのか」を知りたいという相談が多くあります。

私は、誰もが心の中には自分が理想とする働き方やビジネスの種(たね)を持っており、多くの場合、その種を自分では見つけられないだけだと考えています。

今の時代はありとあらゆる仕事、働き方が存在しています。

そのため、自分の理想とする仕事、働き方を自分だけで見いだすことは、とても難しくなってきているのです。

ちなみに、総務省が行っている日本標準職業分類では、職業の種類は739番までのコードで分類されています。この739番目の次は「999番:分類不能の職業」として「分類」されています。

年々この999番に入る職業は年々増えており、今後も増加し続けるものと、私は推測しています。

また、職業の選択の研究では、「現在、小学校に入学した子どもたちの65%は、今は存在していない職業に就く」という研究結果も出ています。

選択肢が多いということは、恵まれている時代であることは確かでしょう。

しかし、無限にも思える仕事の中から自分が本当にやりたいことを、社会的に未熟なうちから決めるよう求められているということも事実です。

幅広い選択肢から仕事を選ばなければならないということは、子供たちだけの問題ではなく、大人が第二の人生、転職、ライフワークなどを考える際にも同じような状況になります。

同じように、起業をする場合であっても、事業テーマを決め、どんな商品やサービスを売るのかを考えると、無限の選択肢があるのです。

その無限の選択肢から、「何を」選ぶのかは、本来とても骨の折れる作業です。

極端に多い選択肢を前にすると、選択できない状態に陥ることは良くあることです。

この選択をしっかりやろうとすると、増え続ける新しい職業や働き方に翻弄され、それだけで一生を費やしてしまうことになりかねません。

これに対して私がおすすめする職業、働き方、事業テーマの選択方法は、最初に自分の人生の目的=ビジョンに焦点をあてることです。

次の段階で職業、働き方、起業のテーマを選択します。

そして、その仕事で豊かになる方法は、ビジョンと仕事が決まった後に具体化するというものです。

この考えにもとづくと、職業や働き方の多様化は歓迎すべきものであり、より自分にフィットした働き方をビジネスとして具体化しやすいということにもなります。

このビジョンからのアプローチは、すでに自分のビジネスを行っている人たちにも有効です。

それは、現在のビジネスをオリジナリティの高いものにできる可能性が拡大する方法でもあるのです。

 

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