「電子メール」の壁

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この写真は、お昼休みでしょうか?

良くも悪くも、むかしはこんなにわかりやすい時代だったと思います。

FAXが普及し始めたころには、
「今、FAXを送ったんだけど、届いてますか?」的な笑い話も実際に多くありました。

しかし、今はほとんどのコミュニケーションがメールで済まされるなど、
仕事自体が表面上見えにくい時代になっています。

そのため、相手と自分の関係性も他社から見えにくく、
相手にストレスやプレッシャーが知らず知らずのうちに蓄積されていくということも起こります。

そもそも、メールだけのコミュニケーションは、
要件、データ、資料などの詳細を伝えるには適していても、
その背後にあるコンテクストを伝えるには、適していません。

送り手の文章力と、
受け手の読解力や想像力、知識、経験などによって、
送り手が意図しない曲解が起こります。

そのため、メールでの文章が後で何かが起きた時に「伝えたよね!」と言える
「アリバイ」的になることも多いのです。

私のコミュニケーションの前提は、
「完全なコミュニケーションはない」
「本当に伝えたい時は、自分主体ではなく相手主体になり、あらゆる方法をとる」
というものです。

「書いたよね」「言ったよね」というアリバイ的なコミュニケーションから、
「伝えたいけれども伝わらないもの」ということを前提としたコミュニケーションになることで、
電子メールを最強のツールとして使いこなすことができるでしょう。

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