「上司」という壁をぶっ飛ばす!

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きれいごとを言ってもしょうがないので、直言しましょう。

世の中には、どうしようもない上司は存在します。
どうしようもない部下も存在します。

しかし、その影響はどうしようもない上司のほうが、断然に大きいのです。

さらに、会社が手を焼いている場合ならまだマシですが、
会社がその上司を容認している場合もあります。

異動がある組織の場合には、「2、3年のガマンだ」と割り切ることもできるでしょう。
しかし、中小企業、ベンチャー企業の場合はそうもいきません。

私自身、かなりユニークな上司のもとで仕事をした経験が多くあります。

また、コンサルティングでは、「ユニークな上司」の存在は日常茶飯事です。

これらの経験から「ユニークな上司」との付き合い方をお話しします。

パワハラ、セクハラ、労働基準法などの法令に違反する場合は別です。
こちらの要望を聞き入れられるように努力することは、前提です。

決して無理はしないでくださいね。

1.「上司のための仕事」から「会社のため、顧客のため、自分のための仕事」に切り替える

上司との関係性が悪いと、上司VS自分、となりがちです。

しかし、少し視点をあげてみると、上司のために仕事をしているわけではありません。

感情が先走ることをおさえ、「会社のため、顧客のため、自分のための仕事」に切り替えることで、
意識のなかでの上司の存在感は相対的に下がります。

その結果、自分の仕事のパフォーマンスは上がり、会社、顧客、自分のためになります。

2.上司を変えようとしない

上司も一人の人間で、過去、現在、未来、信念、価値観などから、
現在の行動・思考様式を持っています。

いきなり「変えよう」と息巻くと、双方のためになりません。

3.上司との人間関係を良好にする

「そんなことできないから悩むんじゃないか」と叱られるかもしれません。

しかし、敵を作り、戦い、時には勝って、そして負けるという仕事よりも、
上司とのパートナーシップを構築し、「共に思い、共に行動する」ことをやってみましょう。

就職して間もないころ、「役職が上がればどんなに楽だろう」と考えたことがありました。

そして、世の中の組織を見渡しました。

わかりやすかったのは極道の世界です。

地元の組にもトップがあり、そのトップも全国では序列があり、
総本山をトップにしたヒエラルキーがある。

本当のトップオブトップの1人だけが頭を下げられ、
それ以外はすべてに「上司」がいる。

「役職に見合った仕事」をするということを止めた瞬間でした。

そして、数年すると、平社員の私に役員などが相談に来るようになりました。

それは、「今の自分の考えを君なりに評価してほしい」というものから、
「何をどうすればいいのかわからなくなった」というものまでありました。

それらは、「誰にも吐露できない苦悩」だったのです。

かなり気を使いつつ、
真剣に考え、言葉を紡ぎだします。

20代半ばの若造の言葉を聞き、
時には涙する上司もいました。

その関係性には、年齢や役職といった「壁」は消えていました。

当時の自分は意識できませんでしたが、
コンサルティングやコーチングという現在の仕事を無意識のうちに行っていたのでしょう。

すべてのケースに対応できるものではないでしょうが、
少しでも参考になれば幸いです。