「この根はなんだ!」
森でこの樹を見たとき、思わず声が出た。
大きな岩盤によって根が遮られ、その岩を抱くように地表を太い根が這っている。
この樹は、広葉樹の根は真下に深く張るという自らの習性さえ変化させ、幹を成長させることを選んだ。
とはいえ、
これは人間的なものの見方。
植物、動物は自らの習性など意識するはずもなく、ただ生きる、ただ成長する。
そこに、“自然なもの”の底知れぬ強さとしたたかさ、
クリエイティビティーを感じます。
この樹を見るとき、
・根=成長の土台の大切さ
・環境に適合しつつ克服するということ
・悪い環境に過適応した結果、良好な環境の樹よりも安定した
・成長するという習性(欲求)を手放さなかったた
・それらの結果、成木になるという成果を得た
などのことを考えさせてくれます。
そして、この樹だけではなく、
森の樹の一本一本にそれぞれの物語があります。
それは、まるで私たち一人一人の人生のように感じられるのです。